家族の引越しならでは注意点

マイホームの購入、親との同居、急な転勤、子どもの通学に合わせて……など、引っ越しをする理由はさまざま。
単身者の場合、荷物も少なく、スケジュールも自分の都合に比較的合わせやすいことが多いのですが、
家族での引っ越しの場合はそうはいきません。今回は、「家族の引っ越し」で注意すべき点についてまとめました。

・ スケジュールを把握しよう

子どものスケジュールを確認する

まず、つかんでおきたいのが家族それぞれのスケジュールです。子どもが幼稚園・学校に通っている場合、 引っ越し前後に幼稚園や学校で大きなイベントが行われないか確認します。 習い事の発表会や、部活動の試合、模擬試験などにも重ならないか注意しましょう。

夫婦やその親の予定も考慮する

子ども以外の家族のスケジュールも確認しておきましょう。引っ越し当日に休日を取得できるか、 病院の通院日に重なっていないかなどもあらかじめチェックしておきます。 急な転勤などで、どうしても都合がつかない場合もあるかもしれませんが、優先順位を決めてスケジュールを組んでいくようにします。

・ 最適なプランを見極める

数が多い家族の場合、荷物の量も多く、梱包の手間もかかります。引っ越しは荷物の梱包・運搬だけでなく、新居に合わせた家具を選んだり、 近隣の人への挨拶ギフトの用意、各種手続きなど、やることが山積みです。 大量の荷物や、しなくてはならないことの多さを考えた場合、引っ越し業者にある程度作業をまかせたほうがスムーズに進むかもしれません。 料金がかさむから、と自分たちだけで行うことにこだわると、後々、新生活にそのしわ寄せが出てしまう可能性も……。 まずは、自分たちにしかできないことと、業者にまかせてもいいことを分け、プランを選んでいきましょう。

「全部おまかせプラン」とは

多くの引っ越し業者が設定しているプランは「全部おまかせプラン」「一部おまかせプラン」です。 「全部おまかせプラン」は、「荷造り」「搬出」「運搬」「搬入」「荷ほどき」「家具配置」まで、すべての作業を引越し業者が行うプランです。 中には、食器や衣類などの収納まで行う業者もあります。荷ほどきの手間がないため、 新居に引っ越したその日から、普段と同じような生活を始めることができるのが魅力。 料金は若干高めですが、急に引っ越しが決まった場合や、忙しくて荷物の梱包や荷ほどきに時間を割くことができない人におすすめです。

また、妻が妊娠中の場合や、家族に赤ちゃんや小さな子ども、高齢の親などがいる場合にも適しています。 荷物が入ったダンボールが何個も積み重なっていると、思わぬケガのもとになることも。 荷造りから全部行ってくれるおすすめプランなら、当日1日だけでほとんどの引っ越し作業は終わるので、 その他の「新居の家具やカーテン選び」「各種手続き」などに集中できます。

「一部おまかせプラン」とは

引っ越し業者に、搬出・搬入、運搬、家具の配置などを行ってもらい、自分たちで荷物の梱包・荷ほどきなどを行うプランです。 引っ越しの日まで余裕がある人や体力がある人、新居に移ったあとも、時間をかけて荷ほどきを行える人などに適しています。 料金は「全部おまかせプラン」より割安です。

小さな子どもや高齢者などがいて、このおまかせプランを使用する場合は、ゆとりをもって荷造り・荷ほどきができるように スケジュールに余裕を持たせた方がいいでしょう。また、荷造りには、ひも類、カッター、はさみ、ガムテープなど、 小さな子どもには危険な道具を使うことが多くなります。「目を離したすきに……」とならないよう、細心の注意を払いましょう。

プラン内容は、引っ越し業者によって差があります。数社の引っ越し業者から見積もりを取り、自分たちに合ったプランを探すことをおすすめします。

・ 新居の間取りのチェックはしっかりと

大型家具が入るか事前に確認する

家族の引越しは、大型冷蔵庫やタンス、ソファー、ベッドなど、大きな荷物の搬入が多いのが特徴です。
引っ越しのトラブルにはさまざまなものがありますが、中には荷物を部屋に搬入できないといったケースもあります。 「廊下が狭すぎる」「階段のカーブが急」「柱や梁が出っ張っている」などがネックとなり、家具などを部屋に運搬できないのです。
そうならないためにも、あらかじめ広さや間取りなどをチェックしておくことが大切になってきます。家具や家電などは寸法を測り、 搬入方法などを確認しておきましょう。打ち合わせの際、引っ越し業者に「入口が狭いのだけど、 このくらいの大きさのタンスは入るだろうか?」などと、相談しておくと安心です。新居に運び込むのが不可能であると事前に分かっていれば、 新しい家具を購入したり、粗大ゴミの手配をする、といった手段に進むことができます。

家具類の配置も決めておく

「なんとなくこの場所に冷蔵庫を置いて……」「タンスはこのあたりに」と思っていても、実際はドアやコンセントが微妙な位置にあって、 思い描いた場所に置けないケースもあります。
間取りのチェックの必要性は前項でも述べた通りですが、コンセントの位置やドアの開閉スペースの確認もしっかりしておきましょう。 今は間取りのシミュレーションができるサイトやアプリがあるので、利用してみてもいいかもしれません。
重たい荷物は、一度設置したら、動かせなくなることもあります。作業員が一発で設置できるように、事前に綿密に考えておくと、作業もスムーズに進みます。

トラックを停める場所もチェック

一戸建ての場合、荷物が多い家族の引っ越しは、場合によってはトラックが数台必要になることも。その場合、気を付けたいのが新居前の道路です。 トラックを2台置いても邪魔にならないか、引っ越しをする時間の交通事情なども、あらかじめチェックします。 どうしてもトラック2台分の荷物になってしまうという場合は、少し離れた場所では駐車可能か、 もしくは1台で複数回往復するピストン輸送で対応してくれるかなども確認しておきましょう。

・ 小さな子どもがいる引っ越しで気を付けたいこと

荷造りでの注意点

赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭の引っ越しは、思った以上に大変です。荷物をまとめている先から崩していく、 荷造り用の段ボールで遊びだす、目を離した隙に荷造りひもやガムテープを持ち出す……など、なかなか作業がはかどりません。 子どもが寝ている間や、幼稚園や学校に行っている間に作業を進めておければいいのですが、 なかなか難しい場合は引越し業者にすべて任せてしまってもいいでしょう。

引っ越し当日の注意点

引越し当日は、子供の安全に気を配りましょう。小さな子どもがうろうろ動き回っていては、作業の邪魔になるだけでなく、 思わぬケガにつながることも。大人は引越し業者に指示を出さなくてはならないため、子どもだけに注意を集中させるのも難しいものです。 できれば、保育所の一時預かりサービスを利用したり、祖父母に預かってもらうなどして、 荷物の搬入が落ち着くまで子どもは作業現場から離れているほうがベターです。

どうしても子どもも一緒に、という場合は、最初に一つの部屋の荷物をすべて運び出し、その部屋で待機してもらうという方法もあります。 授乳やおむつ替えの必要がある赤ちゃんなどは、この方法が適しているかもしれません。

・ 高齢者がいる引っ越しで気を付けたいこと

荷造りでの注意点

シニア世代の引っ越しの特徴は、「荷物の量が多いこと」が挙げられます。思い出の品から、いつか使うかもしれないと思うもの、 使わないけれどもったいないから捨てられないというものまで、その荷物はさまざまです。「引っ越しするのだから、いらないものは捨てて」と言っても、 知らず知らずのうちに増え続けた膨大な荷物の整理や処分は、とても高齢者個人でできるものではないでしょう。

だからといって、家族が勝手に判断し、処分してしまうのも考え物です。一見、不要品に見える荷物でも、高齢の方にとっては「持っていると安心するもの」。 新居に余裕があるのならば、できる範囲で搬入してあげるのもひとつの方法でしょう。

引っ越し当日の注意点

子どもと同様に、引っ越し作業の現場では思わぬケガや事故の可能性もあります。「まだまだ自分は頑張れる」と張り切るシニアも多いのですが、 任せられる大人が別にいる場合は、引っ越し当日は、別の場所で待機してもらうと安心ですね。

保険証などはすぐ出せる場所に

引っ越し前後は体調を崩す人も多くなります。もしも具合が悪くなったとしても、すぐに対応できるように保険証などはすぐに出せる場所にしまっておきましょう。
また、介護保険等に加入している場合は手続きをする必要があります。忘れると保険が利かない場合や、助成金・年金が入らない場合があるので、 忘れないうちに手続きをしておきます。

・ 近隣への気配りもしっかりと

新築マンションの一斉入居とは

新築マンションのまわりの道路が、引っ越し業者のトラックでいっぱいになっているという光景を見たことはありませんか?  物件の引渡し日後から、引っ越しも行われますが、どうしても短期間に引っ越しが集中してしまいます。混乱を避けるために、 マンションの管理会社・組合などが「幹事業者」を定め、引越のスケジュールなどを決めるスタイルのことを「一斉入居」と呼びます。

斡旋される引越し業者を使うことを勧められることが多いのですが、中には自ら見積もりを取り、納得できる別の引っ越し業者に頼む人もいます。 その場合に試されるのが「引っ越し業者の対応力」です。

多くの住民が斡旋される引っ越し業者で引っ越しをしている中、別の業者が入るのですから、多少の混乱はつきものです。 マンション内の公共スペースやエレベータを使う際も、他の業者やすでに入居している住民に配慮して作業してくれると安心ですね。

★ まとめ

荷物が多く、それぞれの年齢や生活スタイルが異なる家族の引っ越しには、注意しておいた方が多いことがおわかりいただけたかと思います。
引っ越しは、体力だけでなく、精神力も消耗するもの。新生活を元気よくスタートさせるために、「できない部分は思い切って引っ越し業者に任せる」ことも必要です。

アクティブ感動引越センターでは、これまでファミリーや単身、法人など様々な引越しを手がけてきました。予算や要望に応じて 、ぴったりな引っ越しプランを提案させて頂きます。引越しに関するご不安なこと、分からないことがあれば何でもお気軽にご相談ください。 引越しのプロがご希望を伺いながら親身にお答えいたします。

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